どこかの会社に就職しようと思ったとき自己アピールのために特技が必要だと考えることがあります。しかし、本当に資格は就職の役に立つのでしょうか。
資格には2種類ある
資格は大きく二つ種類に分けることができます。一つは医師免許や弁護士免許と言った特定の仕事に就くため必ず取得してなくてはならない資格です。資格を取得しなければどれだけ優秀でもその仕事に就くことはできません。
もう一つは簿記や調理師免許など必ず取得する必要はないが、あればそれなりに評価される資格です。そのような資格を持っていなくても就職はできますが、無いよりはマシかもしれません。
資格取得の落とし穴
資格取得を売り物にしている専門学校や通信教育の会社は雑誌やテレビの広告を用いて「この資格さえ取れば必ず就職できる」と思わせようとしますが、実際にはそのようなことはありません。
例えば、エクセル・ワード・パワーポイントなどMicrosoft Office 製品の利用スキルを証明するMOS という資格がありますが、この資格を取ったからといって事務職につけるわけではありませんし、英語力を証明するTOEICで高得点を取ったからといって英語を使った仕事に就けるとは限りません。
当たり前といえば当たり前の話ですが、資格を売り物にしている学校や会社はそのような説明をしません。自分達の存在価値がなくなり利用者が減るからです。
仕事のルールは職場によって違う
複数の会社に勤めたことがある人なら分かると思いますが、仕事のルールは会社によって違います。資格の本などに書かれてあることを実践しても通用しないことがほとんどです。就職した会社で担当業務を適切に処理するには、その都度現場で学ぶ必要があります。
実際の職場で必要になるのは資格よりも、情報収集能力やコミュニケーション能力です。これは学校で学ぶことはできません。経験を通して身につけるしかないのです。これからどこかの会社に就職する人はこのことを覚えておくと良いでしょう。